職業野球を追いかけて

引退・戦力外・自由契約になったプロ野球選手を紹介したり、トレードやドラフトなどの各種データを掲載するブログです。

全力プレーが売りの外野手-工藤隆人

工藤 隆人 くどう・たかひと

1981年3月30日生まれ 青森県出身

身長171cm 体重73kg 左投げ左打ち

広前実業高-青森大学-JR東日本-北海道日本ハムファイターズ(2005〜2008)-読売ジャイアンツ(2009〜2011途中)-千葉ロッテマリーンズ(2011途中〜2013)-中日ドラゴンズ(2014〜2018)

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松坂世代の外野手。

弘前実業高時代は甲子園に出場。大学を経由して入団したJR東日本では、小山良男と共に活躍を見せた。

2004年にドラフト最後の9位で日本ハムから指名を受けて入団。

1年目から二軍で83試合に出場し、打率.255を記録。また、6本塁打とパンチ力があるところを見せつけ、8盗塁と自慢の脚の速さでもアピールした。一方で一軍では5試合、13打席で安打を1本も放てず。

 

さらに2006年は一軍出場なし。この年は稲葉篤紀SHINJO森本稀哲と鉄壁の外野布陣が引かれており、二軍で打率.282(202-57)を打つも、チャンスが無かった。

それでも2007年は二軍で45試合に出場して打率.379と猛アピール。一軍昇格後も安打を積み重ねた。後半失速で最終的に打率は下がったものの、72試合で打率.288と一気に一軍定着に成功。優勝決定後には消化試合であるものの4番で起用されたことも。

 

翌2008年も打率は落としたものの、104試合に出場。代走や守備固めなど、打撃以外での長所が出場機会を増やした要因に見えた。

しかしこの年のオフ、マイケル中村と共に、林昌範二岡智宏との交換トレードで巨人へと移籍。糸井嘉男紺田敏正の台頭に押し出される形での移籍となった。

 

さらに2009年は移籍先の巨人でも松本哲也が頭角を現し、出番が減る不運に見舞われた。この年は49試合、2010年も40試合と出場機会が減ることに。

すると、2011年シーズン途中にサブロー+金銭のトレードでロッテに移籍。

 

これはロッテのお家騒動が絡んだためにサブローが放出されたトレードであり、代わりに入団し、さらにサブローが背負っていた背番号「3」をつけたため、工藤には何の罪もないものの、ロッテファンから複雑な目を向けられることもあった。

さらにスタメン、代打として起用されるも打率.200と低調だったため、「トレードはつり合っていなかった」と厳しい評価をする人も。それでも持ち前の全力プレーを守備走塁では発揮しており、ヘッドスライディングやフェンスを恐れない積極的な守備を評価する声もあった。

 

結局この年のオフにサブローがFAでロッテに復帰したこともあり、心機一転巻き返したい2012年だったが、前年から力をつけてきた角中勝也がブレイク。首位打者を獲得する活躍を見せたため、わずか24試合の出場に留まり、打席もわずか6と守備代走での出番しかなかった。

翌2013年は一軍出場がなく、二軍でも70試合で打率.236、2本塁打の成績。オフに戦力外となり、トライアウトを受けた。

 

すると、中日の落合博満GMが「トライアウトは宝の山だった」と発言。誰かが獲得されるだろう、と考えられたが、拾われたのは工藤だった。

 

中日への感謝の想いを胸に挑んだ2014年シーズンは、チームへの恩返しをするかのように、プロ初本塁打を記録し、打率も.308と活躍。

2015年は13試合の出場で打率.167と再び戦力外通告になってもおかしくなかったが、オフに契約更新。望みを繋げた。

そして、2016年は守備固め、代走で74試合に出場。2017年も打率を.235と落としたが、82試合に出場するなど、チームに欠かせない戦力となった。

 

翌2018年も73試合に出場したが打率.133と不調で、打席も17に留まった。

筆者の主観ではあるが、守備力もかつてに比べてやや落ちたかなという印象。

それでも一次の戦力外は免れており、来シーズンも契約かと思われたが10月22日に引退を表明した。

 

一塁だけでなく、二塁へもヘッドスライディングをするガッツ溢れる走塁に、フェンスを恐れず飛び込む積極的な守備。こうした若さを感じさせるプレーが売りだったが、考えてみると松坂世代で、すでに37歳を迎える。引退を表明してもおかしくない年齢ではあった。

 

引退後は中日でコーチを務めるという報道もある。

工藤のプレーを見られなくなることは残念だが、次世代を担う野手を育てる指導に注目したい。4球団に在籍し、様々な経験を積んだ経歴が生きることもあるだろう。個人的に好きな選手だっただけに、楽しみ。